普通の包丁じゃダメ?パン切り専用ブレッドナイフの実力

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刃に刻まれた風車のトレードマークから、ヨーロッパでは「風車のナイフ」と呼ばれ古くから親しまれてきた、ドイツのブランド「Robert Herder(ロベルト・ヘアダー)」。中世からの刃物つくりの歴史で名高いドイツ・ゾーリンゲンの街で、今も昔からの職人仕事にこだわり、伝統的な製法を守り続けているメーカーです。

FOOD LIFE DESIGN STORE ではこれまでも「Robert Herder(ロベルト・ヘアダー)」社のナイフシリーズから、食卓用万能ナイフ「オールドジャーマン」と、食材の下拵えなどに便利な「クラシックキッチンナイフ」を取り扱っておりましたが、この度ついに、パン切り専用の「ブレッドナイフ」が入荷してきました。

パン切り専用の包丁「ブレッドナイフ」とは

名前の通り、パンを切るための専用の包丁を「ブレッドナイフ」と呼びます。
普通の包丁との一番の違いは、「刃の形状」と「長さ」です。

ブレッドナイフの刃は基本的にギザギザの波刃になっており、刃の長さも約21〜24cmくらいと長めです。「Robert Herder(ロベルト・ヘアダー)ブレッドナイフ」も刃渡り22cmと、家庭用の柳刃包丁程度の長さがあります。
パンを切るためだけの用途で、これだけの長さがある包丁となると、ちょっと手が出しにくいものですよね。じつは私も「いつか買おう」と思いつつ、なかなかコレ!というものに出会えず、要はパンが切れればいいのだから……とつい手持ちの包丁でなんとかしてしまっていました。
全然「なんとかなって」いなかったのですけれど……。

普通の包丁で切るのではダメ?

手持ちの家庭用包丁(いわゆる「三徳包丁」と呼ばれるようなもの)でも、パンは切れます。
いえ、「切れないことはない」という表現のほうが正しいかもしれません。
ソースのおいしい料理にバゲッドを添える、サンドイッチを切る、大きめの惣菜パンや菓子パンを何等分かに切ってシェアする……など、意外と「パンを切る」シチュエーションは多いもので、その度に普通の包丁を使って乗り切ってきました。

包丁の刃自体は頻繁に研いでおり切れ味バツグンなのですが、その包丁でバゲットを切ろうとすると、まず外側の硬い部分に刃を入れる「とっかかり」が何もなく、ツルツルと刃が上滑りしてしまいます。仕方なく力任せに押し切ろうとすると、せっかくパリパリに焼きあがっている表面はバキバキに潰れて大量のパンくずが飛び散ってしまい、ふわふわに仕上がっている内側の部分も押し潰されて変形してしまい……と、バゲットの良いところが台無しになってしまいます。
カリッとトーストした食パンに沢山の具を挟んだサンドイッチを作って、食べやすいよう半分に切ろうとしても、無駄な力が加わることで一気に具がはみ出してしまって、肝心の断面も残念なことに……。これで外側のパンがクロワッサンのようなパイ生地だったりするともうダメです。包丁を入れたと同時にサクサクのパイ生地がモロモロと儚く崩れてしまって「切らなければよかった」と後悔の気持ちすら抱いてしまうほど……。

皆様はこんな経験、なさったことはありませんか?

パン切り専用の包丁「ブレッドナイフ」で、あらゆるパンを切ってみました

そこで今回は、パン切り専用の包丁「ブレッドナイフ」の実力を検証するために、特徴的なパンを三種類用意して実際に切ってみました。
リテイク無しの一発勝負です。ブレッドナイフの実力や如何に。

エントリーNO.1 バリバリ、ガリガリとした外側の硬さが持ち味の「ハード系」パン

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バゲットなどに代表される、いわゆる「ハード系」と呼ばれるパン。
バリッガリッとハードに焼きあがった外側の皮の部分(クラスト)が特徴的で、少し厚めに切ってお料理のソースに浸したり、薄く切ってカナッペのようにしたりと、グルメな方には特に人気で食卓に上がる出番も比較的多いパンですよね。
さて。このいかにもハードな見た目のパンを、「Robert Herder(ロベルト・ヘアダー)ブレッドナイフ」で切ってみます。

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いかがでしょう。
切り口は潰れることなくエッジが立ったまま、周りにパンくずもほとんど落ちていません。(切ったそのままの状態で撮影しています)

ギザギザの波刃をクラストに引っ掛け、そのままナイフの長い刃を使って力を掛けずにスーッと手前へ引くようにワンストロークで一気に切ります。ブレッドナイフの刃の形状がギザギザの波刃であることと、刃渡りが長いことの理由がよく分かります。

エントリーNO.2 ふんわりとした柔らかさが持ち味の「ソフト系」パン

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次に、いま流行りの「ハイジの白パン」などに代表される、いわゆる「ソフト系」と呼ばれるパン。
先ほどのハード系パンと真逆で、外側も内側もとにかくふんわりとした柔らかさが命。食感を損なわないよう、潰さずに切りたいものです。

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こちらも、切り口が一切潰れることなく綺麗な断面で切ることができました。
ナイフを持つ手はもちろんのこと、パンに添えるほうの手に少しでも力を入れると潰れてしまうほどソフトなパンでしたが、どちらにもほとんど力を加えることなく、ナイフの重みだけでスーッとワンストロークで引いてくるだけで、この通りです。

エントリーNO.3 儚く崩れやすいパイ生地に、柔らかめのアパレイユが詰まった「キッシュ」

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ラストは、サクサクのパイ生地に具入りのアパレイユが詰まった「キッシュ」です。これは相当厄介です。
まず、外側のパイ生地は手で触っただけでもモロモロと崩れてしまうほどの儚さ。少しでも力を入れて押し切ればバラバラになってしまいます。さらに内側に詰まった具入りのアパレイユはプリンのような半固形ですから、スパッと綺麗な断面で切るのはこれまた難しく、厄介 × 厄介という、なかなか難易度の高い組み合わせです。
では、切ってみます。

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どうでしょう。
外側のパイ生地はほとんど崩れることなく、内側の柔らかいアパレイユの部分も綺麗にスパッと切れています。
普通の包丁でキッシュを切ろうとすると、たいていパイ生地がボロボロになるか、中のアパレイユがぐちゃぐちゃになってしまうか、またはその両方の悲劇が起こってしまうことが多いのですが、まったくの無傷です。美しいです。

パンを切るなら、やはり専用の「ブレッドナイフ」を!

いかがでしたでしょうか。
食感の異なる三種類の特徴的なパンをそれぞれ切ってみましたが、いずれもびっくりするくらい綺麗に切れました。パンくずもほとんど出ませんでした。

ハード系にもソフト系にも惣菜系にもオールマイティーに使える実力に加えて、天然木の柄が使えば使うほど手に馴染むデザイン性の良さ。自分だけの味が出てくる様子も楽しみながら、愛着を持って長年付き合っていける道具です。
まだブレッドナイフをお持ちでない方、どのブランドのものを選んでいいか迷っていらっしゃる方。ドイツの伝統あるブランド「Robert Herder(ロベルト・ヘアダー)」のブレッドナイフ、大変おすすめです。(私は感動のあまり、ついに買ってしまいました!)

 

Robert Herder(ロベルト・ヘアダー) ブレッドナイフ プラムウッド
Robert Herder(ロベルト・ヘアダー) ブレッドナイフ プラムウッド

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