新茶の季節にチェックしたい、日本茶ブームの今!

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夏も近づく八十八夜。野にも山にも若葉が茂る、新茶の季節がやってきました。
春になると、お茶(ツバキ科ツバキ属の常緑樹「チャノキ」)は南から北上する「新茶前線」に沿って各地で旬を迎えます。立春からちょうど八十八夜、5月初めの頃に摘まれるその年最初に芽吹いた新芽で作られる「一番茶」が新茶となります。
若葉の清々しくさわやかな香りが特徴の新茶。秋冬のあいだ十分に溜め込んだ養分が一気に芽吹くため、旨味成分のテアニンを多く含み、一方で渋み成分であるカテキンが比較的少ないため、甘みやコクも感じられます。いわゆる「初もの」である新茶は、お茶好きにとってたまらないものです。

空前の日本茶ブーム到来

飲み物のトレンドは、コーヒーから日本茶へ

サードウェーブコーヒー、Bean to Bar チョコレート、ときて次にブームを巻き起こしているのが「日本茶」です。
日本で暮らす私たちにとって日本茶は、家で気軽に急須で淹れる煎茶、茶道の心得が必要な抹茶と、両極端の立ち位置を持ちながらも、とくにこれをオシャレにどうこうしようという感覚を持たずにきた飲み物です。近年ではペットボトルの普及などで、さらに身近な存在になっていますよね。
そんな日本茶を新しい文化として現代風に再構築し、その新鮮な魅力を発信するお店が増えています。

キーワードは「プレゼンテーション」と「アレンジ」

サードウェーブコーヒーブームがウケた一つの要因に、「HARIO V60 シリーズ」に代表されるコーヒーアイテムを使った、一杯ずつ丁寧にプアオーバー(ハンドドリップ)で提供していくというスタイルがありました。なんと日本茶でも、このプアオーバーのスタイルが踏襲されているというのです!
急須でとぽとぽと淹れるこれまでの印象をガラリと変える、日本茶のプアオーバー。さらに使用される茶葉は、コーヒーやチョコレートブームの際よく耳にした「シングルオリジン(単一品種・産地)」にこだわり、産地、品種、加工の工程などによる味わいの変化を楽しむという、これまでとはまったく違う新しいプレゼンテーションの仕方で日本茶の魅力が見直されています。

また、抹茶とミルクを茶筅でたてて作るラテや、煎茶に炭酸を加えたソーダ、ほうじ茶のアイスクリームやゼリーを使ったパフェなど、本格的ながらもカジュアルなアレンジメニューが次から次へと誕生しています。とくに意識するような存在ではなかった日本茶を、あらめて「飲んでみたい!食べてみたい!」と思わせるようなユニークな手法が様々なお店から発信されているのです。

お料理とのペアリングにも注目

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ただ食事のお供としてお酒を飲むのではなく、お料理とお酒の持つ味わいを最大限に引き立てあう方法として「ペアリング」に力が注がれるようになって久しいですが、お酒のみに留まらず日本茶も、お料理とのペアリングドリンクとして注目を集めています。

グラスから口の中に広がる日本茶独特のまろやかな旨味や上品な香りは、ワインや日本酒にも劣らないペアリングを実現。なかには焙煎や燻製によるふくよかな香りを楽しむお茶も。美しいエチケットのついたボトルに詰められた高級感のある日本茶は、ランチタイムやアルコールが苦手な方への贈り物としても話題性があり人気です。
未体験の方はぜひ、いま話題の「ティーペアリング」を試してみてはいかがでしょう。

自宅でも出来る!おいしい新茶の淹れ方

日本茶には、肌に弾力を与え潤いを保つ「ビタミンC」や、皮膚や粘膜の細胞を健康に保つ「カロテン」、抗酸化作用のある「カテキン」など、健康や美容にうれしい成分が多く含まれています。とくに新茶に多く含まれる旨味成分「テアニン」には、カフェインの作用を穏やかにする効果があり、脳がリラックスしているときに出る「α波」が増えることが判り、ストレス解消の強い味方として注目を集めています。
新茶の若葉のさわやかな味わいもこの季節だけのものです。自宅でも新茶をおいしく淹れられるポイントをご紹介いたします。

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1.茶葉の量は、1人あたり3gくらいを目安に

新茶をおいしく淹れるポイントのひとつとして、茶葉は普段より気持ち多めに準備しましょう。
1人あたり3gくらい(ティースプーンで約2杯)を目安に、茶葉を急須に入れます。

2.お水は「軟水」で

カルシウムやマグネシウムを多く含む硬水は、お茶を淹れるのにはあまり適していません。
日本の水道水は軟水ですので、ミネラルウォーターではなく水道水を使いましょう。5分ほど沸騰させてカルキを抜いておくとベストです。

3.お湯の温度は、約80℃がベスト

新茶の若葉のさわやかな香りを楽しむためには、少し熱めの80℃くらいのお湯でさっと抽出します。
沸騰したお湯を一度カップなどに移してから急須に入れると、だいたい80℃くらいになります。

4.抽出時間は、40秒を目安に

約40秒ほど置いて抽出したあと、急須を軽く2〜3回まわします。
こうすることで茶葉が開き、味がしっかりと出ます。これより抽出が長くなると苦味が強くなるので、新茶の風味とまろやかな旨味を生かすため普段の煎茶よりもやや短めに抽出します。

5.最後の一滴まで丁寧に注ぐ

湯のみに少しずつ均等に注ぎ分け、旨味成分を存分に生かすため最後の一滴まで注ぎきります。

6.二煎目は、抽出時間不要

二煎目を飲むときは、急須を軽く叩いて茶葉を平らにならしてから直接お湯を入れ、抽出時間なしですぐに湯のみに注ぎます。
一煎目で茶葉が柔らかく開いているので、抽出の待ち時間は不要というわけです。

お水の代わり、ではもったいない!日本茶をもっと楽しもう

自動販売機やコンビニなどにあるペットボトル茶の普及で、より手軽で身近な存在になった日本茶は「お水の代わり」という感覚で飲んでいることが多いですよね。ですが、丁寧に淹れた新茶のおいしさは日本茶の魅力にあらためて気付かされる良いきっかけになります。

また、新しい解釈によって再構築された日本茶の世界は、海外でも評価され空前のブームを巻き起こしています。日本で暮らす私たちにとってあまりにも馴染み深い飲み物であるがゆえに、「なぜお茶!?」と思ってしまいがちですが、先入観を取り払って、もっと自由に日本茶の新しい魅力を楽しんでみるのも良いかもしれませんね!

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