【2018年イースター】卵大好き日本人の、意外な卵食の歴史とは?

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今週末の日曜日、4月1日はイースターです。
もとはキリストの復活をお祝いするキリスト教の祭日ですが、日本では春の訪れをお祝いする日として年々盛り上がりを見せています。生命の誕生を象徴する卵を使ったごちそうをいただくのも、イースターの過ごし方として定着しつつあります。
今年はグルメ業界全体で卵料理がちょっとしたブームにもなっているので、イースター限定のメニューなども気になるところです。

日本人は卵が大好き

日本は、国民一人あたりの卵の年間消費量が300個を超える卵大好き国。
卵かけご飯、ゆで卵、玉子焼き、目玉焼き、オムレツ、親子丼、玉子豆腐などの料理以外にも、パンやケーキ、マヨネーズ、ハム、ソーセージ、かまぼこ、ちくわなど各種加工品の原料としても使用されるため、ほぼ毎日のように卵を食べていると言えます。

ところが、日本の歴史を見てみると、卵が一般的に食べられるようになったのは意外にも最近のことだというのはご存知でしたか?
今回はイースターにちなんで、日本における卵食の歴史をご紹介いたします。

禁忌から高嶺の花へ、変化する卵食の歴史

卵食は悪!の時代

日本列島では、弥生時代に家畜化された鶏が中国から朝鮮半島を経由して伝来し、古墳時代には「鳥飼部(とりかいべ)」と呼ばれる養鶏専門の民が存在したことから、古くから養鶏が行われていたことを窺い知ることができます。鶏肉は食用に、鶏卵は食膳や薬として利用されていたようです。

ところが、730年に天武天皇により「殺生禁断の令」が出されると、畜肉を食べる風習がなくなってしまいます。
古いものでは『日本書紀』の冒頭で、鶏卵は宇宙の原初状態に例えられており、生命のカプセルとも言うべき卵を食べるのは悪である、といった考えが生まれます。また『日本霊異記』には、卵を食べると祟りが起きるといった記述も残っており、仏教の影響を強く受けていた当時の日本では、生き物を殺すことは罪であり、犯すと来世で苦しむことになるという思想から、卵を食べることに対する忌避感情が浸透していたようです。

南蛮菓子の伝来で変わる価値観

Japanese sponge cake

こうした「卵食=殺生」という概念を打ち崩したのは、戦国時代、日本史でも有名なポルトガル人の来航でした。
西洋文化の伝来とともに、カステラやボーロといった卵をふんだんに使った南蛮菓子が伝えられ、そのあまりの美味しさから「卵なら殺生にあたらないのでは?」という解釈が広まり、西日本の一部から卵を使ったお菓子や料理が受容されていきました。
未知の美味しいものを目の前に、ちゃっかり都合の良い解釈をしてしまうところが面白いですよね。

一般的に食べられるようになるも、高級食材だった江戸時代

江戸時代にもなると、卵は幕府の食材になりました。
溶き卵を出汁などで調味したスフレ状の「玉子ふわふわ」が近年話題になりましたが、これも江戸時代初期の1626年、京都二条城にて3代将軍・徳川家光が後水尾天皇をもてなした献立のひとつと言われ、当時は武士や豪商が食べる高級料理だったようです。

この後、1785年に出版された『万宝料理秘密箱(まんぽうりょうりひみつばこ)』という歴史的にも有名な料理本があるのですが、そこでは103種類もの卵料理を紹介する「卵百珍(たまごひゃくちん)」が紹介されるなど、この頃には多様な卵料理が存在していたことが分かります。
一時期ネットなどで話題になった「黄身返しのたまご」と呼ばれれる黄身と白身が逆転した不思議なゆで卵も、この本の中で紹介されているものです。(生卵をストッキングで包んでブンブン回転させると遠心力で黄身と白身が逆転するといったものです。気になる方は検索してみてください!)
こうした卵料理のバリエーションが次々と生まれる江戸時代ですが、かけ蕎麦一杯が16文と言われていた当時、ゆで卵一個は20文と、卵はまだまだ庶民には手の届かない特別な存在でした。

食の欧米化と栄養改善の推奨で、もてはやされるように

卵が高級食材という敷居を脱して一般の家庭に普及し始めるのは、昭和30年以降と意外にも最近になってからのことなのです。
この時代は日本人の食に対する意識が大きく変化し、食生活の欧米化が一気に促進されました。栄養面でも、とくにたんぱく質やカルシウムなどの摂取が重要視され、肉・卵・牛乳・乳製品を積極的に食べることが推奨されました。こうして卵は健康の象徴となり、安価でどこの家庭の冷蔵庫にも常備される存在となっていったのです。

次々と生まれる卵料理のトレンドに注目!

このような歴史を辿り、今では私たちの毎日の食卓に欠かせない食材となった卵。
世界で見ても、日本は第3位の消費量を誇ります(ちなみに1位はメキシコ、2位はマレーシアです)。定番の卵かけご飯や玉子焼きなどに加えて、近年の卵料理ブームに積極的に参加して楽しめているのも、卵が身近な食材だからこそでしょう。

卵白を泡立てて焼いたメレンゲの上に黄身を乗せて焼く「クラウド・エッグ」や、貴婦人のドレスのように巻き上げたビジュアルが美しい「ドレス・ド・オムライス」などは、まさにインスタ映え!といった様子でSNSのタイムラインを席巻。ピンクやブルーといったカラフルなゆで卵のピクルスも流行中です。卵料理の可能性はどんどん広がる一方です。

アメリカの「エッグ・ベネディクト」、イギリスの「スコッチ・エッグ」、フランスの「スフレ」、スペインの「トルティージャ」、中国の「ピータン」等々、日本では世界各国の卵料理も人気です。

shakshuka

FOOD LIFE DESIGN でも、イースター特集として中東料理の朝食として知られる「シャクシューカ」の作り方をご紹介しております。行事としてのイースターの由来についても触れておりますので、ぜひ併せてご覧ください!

海外の宗教的な行事も、季節のイベントとして楽しむ風土を持つ日本。
イースターにあやかって、おなじみの食材「卵」の新しい魅力を探してみてはいかがでしょう。

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